Weed management
雑草といえども悪いことばかりではない。
そのことについては『雑草を愛でよう』で紹介しましたが、
かといってぼうぼうにしていて良いというものでもないですよね。
雑草を理解しつつ、管理して行く方法を紹介したいと思います。
なので、駆除ではなく管理とさせていただきました。
雑草のマイナス面(私の庭基準)
1、雑然とし、見苦しくなる。
2、植物に影響を与える。
混むと蒸れて他の植物が枯れる。
(定植の隙間が雑草で埋まる)
大きくなると野菜などの生育を邪魔する。
(小さいうちは逆に害虫の餌になって助かる)
3、虫の住処になる。
スギナにワラジ虫が巣を作る。
(ふえすぎたワラジ虫はなんでも食べます)
4、見通しが悪くなくと害虫の発見が遅れる。
毛虫等の発見がしづらくなり、接触につながる。
雑草の管理(大切な4つ)
1、抜く Pull out
2、刈る・切る Cut
3、覆う Cover
4、ひっくり返す Turning
2、刈る・切る Cut
3、覆う Cover
4、ひっくり返す Turning
1、抜く
根から抜きます。
小さいうちなら抜きやすいので、小さいうちに抜きます。確実です。
スギナは掘り返してでも根を探します。
そこまでやってもまた出てきます。
2、刈る
周りの植物の生育期間中は、掘り返して抜くわけにも行かない場所もあります。
その場合は地際で切ります。
葉で栄養を作れなくなれば、じわじわと弱っていきます。
3、覆う
「覆う」には
二種類あります。まずは防草シートや砂利などで覆い生えなくすること
(隙間や、シートの上から生えたりしますが)
もう一つはグラウンドカバー植物を使うことです。
4、ひっくり返す
畑の畝の隙間などでは、土自体が柔らかく、他に植わっているものがないので、
土を掘り返します。すると、なくならない代わりに大きくならないので、抜いたり切ったりするより楽です。
また小ぶりの雑草の新芽から先に害虫が食害するので、畑においては小さい雑草は多少生えていても構いません。
私はこの小さい雑草を草丈5cm以下に限っています。
それ以上になると肥料分を急激に吸って大きくなり、抜くのも切るのも大変になります。
みなさんだいたい同じ様なことはやっていると思いますが、
合わせ技が大切です。
雑草は基本宿根草なので
「なるべく根を減らし、根に栄養を与えない様にする。」
すると株自体が弱って減って行きます。
また本体が弱っても、タネがおちればそこから増えるので、
タネを作らせない様にこまめに刈り取っていきます。
しかし、舗装しない限りはかならず雑草のタネはどこからかやってきます。
なので、覆うわけです。
雑草が生える余地のない逞しい植物でカバーします。
花壇ならば、グラウンドカバープランツ。
(タイム・アジュガ・リシマキア・セダム)
裏の空き地ならばこちらにも書いていますが、
雑草には雑草(カタバミ・シロツメクサ)で対抗しても良いでしょう。
雑草にもいろいろありますが、一番やっかいなのはスギナです。
どうしても家屋周辺には用土として火山灰(酸性)が使われているので、
スギナ(酸性を好む)の生えやすい環境なのです。
グラウンドカバーの隙間から出てくるスギナを執拗に抜き続けていると、
だんだんひょろひょろとしたスギナになってきます。
するといつのまにか、出なくなるのです。
スギナは荒地に一番最初に生えます。
そしていつか地をアルカリに変えて、豊かになった植物に負けて消えていきます。
(とはいえ、畑の良い土にも生えてくるのでアルカリになってもなかなかしぶといです。)
本来は健気な植物なのです。
実は良い雑草堆肥(葉にカルシウムを含む)になりますし、
スギナ汁はうどんこ病の予防に使えたりもします。
でも邪魔なんですけどね。
葡萄棚の下は娘のおままごとスペース 人工芝を引いてかつタイムでグラウンドカバー。 |
池の脇は地面が残っているが、タイムが植えてある。 ヘビイチゴとカタバミも混じっているがあまり気にしていない。 スギナだけは残しておくときりがないのでこまめに抜く 今また葉が出てきたがひょろひょろしている。 |
こちらはまだまだ元気なスギナ スギナとの戦いは続く |
スベリヒユ・メヒシバ メヒシバは大きくなると抜きにくい上に土がかなりついてきてしまう。 小さいうちに根こそぎ抜きたい。 |
メヒシバ・カタバミ・エノキグサ カタバミも抜きにくい。 タネがものすごく飛ぶので、花がさいたら花だけでも取る様にしている |
花壇脇の荒地との境界のグラウンドカバー 残してある雑草化した トリフォリニウムとブルーマロウ クローバーと一緒にとても可愛い |
スギナや頑固な雑草の駆除
スギナの駆逐については、すぐに庭をつくらない場合。
1〜2年ほどグリホサート等の除草剤のお世話になるのも良いかと思います。
スギナは地下茎が残っている限り出てくるので、
除草剤の力を借りて根まで一度枯らしてから、環境を整備すると楽です。
グリホサートについては色々と話題になることもありますが、
そういった面を気にされる方にとっても、畑ではなく観賞用花壇にするならば、
そんなには問題はないと思います。
もちろん薬剤なしで管理できれなそれが一番ですが、雑草と付き合うには時間と体力が必要です。
雑草のはびこる庭には害虫がきます。
あまりにひどい害虫には駆除に薬品(殺虫剤)が必要になりますし、
毛虫に刺されれば、ステロイド剤が必須です。
薬剤にしても、雑草にしても、毛嫌いするのではなく、
理解し、学び、バランスを考えて、活用していくのが正しい道だと思います。
2017.7.21 更新
2017.7.21 更新
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