魔法の庭は科学室

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2017年7月3日月曜日

学校花壇への宿根草導入

私が子どものころ。
学校の花壇というのは
理科の先生(や、理科専攻だった先生)が好きで世話しているもの。
中学校や高校では、それを園芸部や生物がが手伝っている。
そんなイメージでした。

最近ではもっぱら花壇整備はPTAの仕事なんですね。

各学校ごと、花壇整備の方法は色々あると思いますが、
色々とPTAの負担や人手不足。
地域によっては児童人数減にともなう活動費の不足。
「毎年一年草苗を購入し、植えてその後はひたすら雑草を抜く」
それはもったいないし、担当者の方にも負担です。
(園芸初心者でも担当になることも)

たまたま係になったのを機に協力を申し出て
学校の花壇を宿根草ガーデンへ変更するお手伝いをさせていただきました。


一年草の苗をやめ、宿根草の苗を買い、植えたのが3年前。
費用の関係もあり、また将来大きく育つことも考えまばらに植えていましたが、
今年、ずいぶん形になって来ました。
今年度から1回に4名程度、年3回の手入れで済むようになりました。
(私がちょくちょく様子は見ていますが)

「学校の活動計画に沿っての世話で、それなりの形を保てること」

そうでなければ『みんなの花壇』としては不向きです。
そう考えて植栽しました。
また、最終的に私が学校を離れ、いつか誰も世話をせず、
もし荒れていっても花壇としての形を保てるようとも考えました。

もちろん株分等をしなければ美しい姿は保たないかもしれません。
自然な感じにより崩れていくかもしれません。
でも、野の花畑も美しいので、そんな風情で残っていってくれるかな?
と、思っています。

『ぼうぼうになっても良い。
ぼうぼうになったら切れば良い。
良いところだけ残せばいいじゃない?』

そんな気楽な宿根草花壇です。

学校に限らず、こまめに手をかけられない場所への
植栽の参考になるかと思います。

写真は全体の様子と、特に適しているものをピックアップしています。
(6月7日〜19日の間のものです)


考慮した点

 植物の種類
グラウンドカバー(雑草抜きの手間を省く)
頑健なもの(こまめに世話せずとも良い)
剪定に強いもの(とりあえず切って形を調えればよい)
カラーリーフ(花のない時期も美しい)
花季(春〜秋口)
運動会(5月末)の頃にある程度色がある
(発表会の時期はもう冬支度の季節なので、保護者の目に触れる機会)
乾燥に強い(コンクリートが周囲に多く、乾燥しやすい)
湿潤に強い(春先・日陰になる場所もある)

その他、地域らしさ(北海道らしい花)
子どもたちの安全面(棘のある植物は可か?←当校では可)
毛虫等の被害(薬剤はあまりまきたくないため)

植えていった植物(最初に選んで植栽したもの)
 タイム(移植)
 匍匐性タイム(赤花(移植)・白花)
 ミント(毒毛虫対策)
 アシュガ(移植)
 ロシアンセージ
 リシマキア
 フクシア
 ツルニチニチソウ
 ブラックベリー(移植)
 グズベリー(移植)
 クリスマスローズ
 セダム類
 エキノプス
 ホップ
 ラムズイヤー(移植)
 花オレガノ

寄贈していただいたりして増やしたもの
 ラミウム
 フウロソウ(ゲラニウム)
 コキア
 アキレア
 ラナンキュラス
 その他
  
入口の庭。
一番目立つところ。
ほぼ雑草はなく、グラウンドカバーに成功している。
ミントは冬支度時に刈り込む。
ロシアンセージや白花タイムはこの後順次咲いていく
奥の隣家の境界から少しスギナが出る。
リシマキアの出がやや遅いのと、境界の根が掘れないので、まだスギナが生きている
運動会の頃にはカラーリーフの色も出揃い
アシュガとタイムが薄紫の花を咲かせている。
木陰の庭
前部分は土が薄い。
その土の薄い手前にはセダム。
奥にはもともと植わっていたひばとラベンダー2株
中央にラムズイヤー(写真は左半分・この庭は左右対称)
日陰部分にクリスマスローズ、ラミウム等
一番奥のあまり目に触れない庭
左半分は陽当たりがよく(この時間帯は影ができていた)右半分は木陰になる
北海道らしくホップ
中央にクレマチス
菱形の両脇にタイム
手間にはエキノプスとミント。
ここはほぼ野生状態でも生きていけるように
正面玄関前花壇
一段高くなっている
もともとラベンダーとムスカリが入っていた。
ミニバラと花オレガノを追加
コキア(タネで出る)やその他宿根草をも増えた。
バラは6月中旬、ラベンダーは6月下旬から咲き出す。
フクシア
5〜6月に咲く
タイムやアシュガとともに花の少ない時期に咲いてくれてありがたい
アシュガ
横に横に広がって増える。
ミントと競り合えるほど強い。
広がりすぎたら切る。
どんどん切る。

タイム(ロンギカリウス)
クリーピング(匍匐性)ではもっとも育てやすい
一度大きくなった株から分けて移植したものは、
種から育てた株よりもグラウンドカバーしていくスピードが早い。
ラムズイヤー
元株からだと植え替え後はしばらくくたっとなる。
しかし元株のエネルギーを持って入るので2年目以降からどんどん増える。
株分けをしないならどんどん切る。
コボレ種でも増えるので、
離れたところに小さい株を見つけたら、移植したい場所へ植え替える。
いらなかったら抜いて捨てる

その他 よく育つが注意が必要なもの

ラベンダー(花後、花穂を切らないと見苦しい)
ミント(増えるので注意・管理できずミント畑したくなければ植えない方が良い)
グズベリー(強いし可愛い身もなるが棘がある)
ホップ、誘引をどうすべきか考える(移植から3年たつとどんどん伸びる)

※ 球根植物は球根育成の花なし期間が見苦しいので、
  まとめて違う場所に植えています。

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