魔法の庭は科学室

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2018年10月13日土曜日

骨になるまでどのくらい?

記事には骨等の写真があります。
動物の死体などが苦手な方はご遠慮ください。
一応文字ははまとめて上の方に書いて、
写真はまとめて下の方に載せました。

6月のビーチコーミングの際、
打ち上げられたトドの死体を発見しました。

臭いことは臭いのですが、思ったよりも塩臭いというか、
動かしたりしない限りは耐えられる感じでした。

まだ新しく、そんなに腐敗もしていない状態でした。
カラスがついばんでいましたが、厚い皮はなかなか破れず、
キツネの足跡も見られましたが、厚い皮を破って肉を持って行くには至らず。
ましてや体ごと運べる生き物はいないでしょう。
(クマでも無理でしょう)
さて、この死体はいつになったら骨になるのでしょうか?

夏を過ぎれば腐敗も進んで
身の薄い頭やヒレくらいは骨になるでしょうか?

今年はビーチコーミングだけではなく、骨見学が加わりました。
皮が腐って来たあとは、動物などにバラされて運ばれたりすることもあるだろうし
嵐なんかも来たりしていたので、どうなったかなー?
と、次に見に行ったのは約1ヶ月後でした。

ぜんぜんなくなっていませんでした。
頭の上の方の皮はなくなっていましたが、
首の立派な筋肉や筋はまったくビクともせず。
内臓なんかはすべて溶けているはずなのですが
皮が厚いので立派な袋になっていて、
臭いも前回とあまり変わりません
皮が硬いので、小さな動物たちが太刀打ちできないんですね。
ヒグマなら屍肉は齧り取って行くかもしれませんが
クマが来るような海岸でもないですし。
分解は虫と微生物頼み。
海だと空いた穴などから小魚などが入り込んで皮を残して食べて行くのでしょうが、
骨だけになるのは随分先のようです。

次に行ったのは2ヶ月後の9月です
流石に頭の方はほとんど骨になっていました。
それでも地面に埋まっている部分の腱などはしっかりしていて
首から頭が取れるというところには至っていませんでした。
牙が一本抜けてました。
胴体の方はというと、お腹周りの皮は未だ健在でしたが
骨盤のあたりは露出していました。
まだ毛も残っているんですよ。
昔、トド皮を手に入れたらひと財産でしたでしょう。
足ひれや骨盤のあたりの並びが変わっていたので
動物が健闘したようです。
やはり、外的要因が加わると分解が早くなるようです。
足ひれが見当たらず、動物が持って行ったかな?と思ったのですが
台風も来たりしていたので周りの砂の形状から埋もれているかも?
と、周囲を掘って見たら埋もれていました。
部分的に骨がなくなっているのか、こういう骨なのか?
掘ったついでに周囲も掘ってみて気が付いたのですが、
埋もれているところはあまり腐っていません。
そしてあまり虫がいません。
というかほとんど蛆しかいません。
庭を掘ったら沢山いるようなのな何もいません。
埋もれながらも肉が溶けているところに砂中にも蛆がいるのですが
肉が溶けていないところにはとうぜんいません。ただの砂です。
たぶん砂だからでしょう。
地面に埋めた死体はとあっという間に分解するというイメージですが
地上の方が風化は早いそうです。
虫や微生物が少ない砂の上という条件では、
埋めてしまうとさらに分解されにくくなるようです。

ちなみに土を掘ったりちょっと動かすと匂いは強くなりました。

もう寒くなって来たのでこのトドさんは来年までほぼこのままでしょう。
来年立派な肋骨あたりが乾いた皮の中に残っているのではないか?
と予想して、来年を楽しみに待ちます。
初冬やし春先の雪の下では凍ったり溶けたりを繰り返すので
組織が痛んで夏よりも分解が進むのではないかと予想します。

来年が楽しみです。

ここから写真ゾーンです。
写真の表示は小にして起きました。
クリックするともとのサイズで表示されると思います。


6月17日
この状態で1m50センチほど
肉はしっかりしていてお腹の部分だけが溶けている感じ


空いている穴はカラスがつついて開けたもの

7月16日
頭は骨が露出して、上の方の身はだいぶん溶けて来た

9月23日
頭の肉はほとんどなくなっている
まだ皮に覆われた首から繋がる腱はしっかりしているし
首も砂に埋もれた部分はまだ肉が残っている

掘り出した後ろ足ひれの骨
ものすごく脂っこい

皮がしっかり残っている、中間の骨が見つからないので
動物が持って行ったと思われる
皮、まだ毛もしっかり残っている

骨盤の骨

肋骨のあたり


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